編集会議の朝、唐突に読売新聞オンラインに、施設・里親家庭で暮らす子どもらの支援、「18歳上限」撤廃へ…自立可能か個別判断という記事が掲載された。
内容は、厚生労働省は虐待や貧困などで保護され、児童養護施設や里親の家庭で暮らす子どもや若者が支援を受けられる年齢の制限を撤廃する方針を固めた。現在は原則18 歳、最長でも22歳で自立を求められるが、年齢ではなく自立可能かどうかで判断し、大人向けの支援に引き継ぐまで継続的にサポートを受けられるようにする。開会中の通常国会に児童福祉法改正案を提出する…というものであった。詳細はまだまだわからないところはあるが、3 月4 日には児童福祉法改正案が閣議決定されたので、自立に向けての体制作りを、今後国会においておおいに議論してもらいたい。
養育家庭では措置(そち)解除後も里親家庭で暮らし、大学や職場に通う子たちに出会う、また、ことあるごとに相談や悩み事で帰って来るという話しも良く聞くが、音信不通になっている子もいる。児童養護施設などで暮らした子が、進学や就職で退所したあとの実態を調べるため、厚生労働省が全国調査を行った結果、施設などのサポートを受けていないのは5 人に1人に上ることがわかった。施設などで暮らす子たちにとって、自立の支えになることなのだろう。
児童養護施設の生活を中心に展開された「ファイトソング」というドラマを視ていて、こんな荒唐無稽(こうとうむけい)な話しはないと思って視ていたが、ニューモデル今後は社会的養護のトレンドになっていくのかもしれない。
本会では里子の自立支援として、「おしゃべり通信」にも掲載したが、運転免許取得助成事業の配分を担い毎年5・6 名に15 万円を助成している。群馬で暮らすには自動車の運転は不可欠自立の第一歩として喜ばれている。
前橋ではタイガーマスク運動支援プロジェクトで自立支度金20 万円+ 免許の取得費を支援してもらっている。タイガーマスク運動に感化された伊勢崎の里親子が、臂(ひじ)伊勢崎市長や市会議員に働きかけ、伊勢崎でも前橋に倣い支援したいと動いている。山本前橋市長はご自身のブログで全県下全国に広げるべきだと述べている。
また、高校3 年生を対象に自立支援関係の助成などの情報を提供している。今年は山田昇記念財団よりリサイクル家電の提供や東部オートから自動車をメンテナンスを含め支援してもらえることになった。
今後も支援の輪が広がることを願っているが、まこHOUSE に社会的養護を巣立った仲間を迎え入れている山本昌子さんは、我が家は「みんなの心の居場所であれることを目指してます」と述べている。当事者の里子たちが集まり自由に語り合える場ができ、そのユースのお子さんたちの声に耳を傾け、手厳しいことを言われても真摯に受け止め、共に育ちあい共に明るい未来へ向かって2 割の子を生まないような心の支援が大切だ。